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シマデコン(桜島大根)

シマデコン(桜島大根)_f0070546_5493276.jpg桜島には世界一がふたつある。

…とは、鹿児島でよく言われることばですが、そのひとつが世界最大の桜島大根で、もうひとつが桜島小みかん。

どちらも「シマダイコン(シマデコン)」「シマミカン」と地元では呼ばれて愛されているもので、とにかく登場の時期がごくわずか。

桜島小みかんは12月を逃すと手に入れられないくらいなので、全国のみなさまへの知名度はどんなものでしょうか。桜島大根にしても2月くらいまででしょうか。

今が旬の時期ということで、しかも、県外のみなさまは「見たことがない」とおっしゃるので、桜島大根について、もうちょっとお話しておこうと思います。

桜島大根と桜島小みかんを並べて撮影してみました。
大きさの比較に小ぶりのぼんかんを並べてみましたが、わかりますか?
小みかんは5センチ前後。ひとくちで食べられる大きさです。

先日、撮影していたマークつきの桜島大根に比べると、きょうのは小さいので、
5キロはないと思います。通常は10キロ前後、大きなものになると、2003年に
31・3㎏で世界一の大根としてギネスブックに登録されています。
 
あの「さくら印」ですが、桜島で生産された「本島大根」で、形がよく中身の
締まったものをすいかのように棒で検査して合格したものだ、というシルシ。

形はかぶに似て、縮れた葉は濃い緑色です。
食べるとやはり大根ですが、ことこと煮込んでお豆腐のようにやわらかくなる
くせに、煮くずれはほとんどしないところが、特徴です。

もちろん、大根ですから酢の物やお漬け物など、そのままでも使えます。

鹿児島の老舗企業である中園久太郎商店さんは、この桜島大根を
全国区にしたことでも有名です。

昭和30年代当時、まだ輸送技術が発達していないころ、季節野菜として
わずかな時期にだけ収穫される桜島大根を漬け物にできないかと試行錯誤。

水分が多くて肉質が柔らかいために、お漬け物には向かず、5年もかけて
商品化に成功したのが「さつま漬」で、おみやげ用に飛ぶように売れて、
仕入れ時の競りでは、並べ切れない桜島大根が、市場の外にまで累々と
並んだと、取材時に久太郎氏の孫にあたる現社長が語っていらっしゃいました。

県外のみなさまがお近くで見られたことがないとおっしゃっていらしたので、
ネットで調べたら、JAグリーン鹿児島さんが2月10日まで、
送料・消費税・決定手数料込みで3900円で10キロ前後ものを
販売しているようです。

「さつま漬」は、上記の中園久太郎商店さんのネットで販売しています。
by r-work | 2007-01-23 06:29 | かごしま食べ物語
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